しくみ通信

皇紀2679年 西暦2019年 平成31年 第三の新月の日に

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太陽黒点と経済の関係

1843年にドイツの天文学者ハインリッヒ・シュワーベが初めて、黒点の数がおおよそ10年周期で増減をくりかえしていることを発見しました。この増減は太陽活動と密接な関係があり、1755年から始まる活動の山をサイクル1として、2011年現在はサイクル24に入ったといいます。

 

その後、イギリスの経済学者で論理学者のウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズ (William Stanley Jevons1835-1882)が、1875年と1878年に景気循環/ビジネスサイクルの太陽黒点理論を発表しました。

太陽黒点が日照に影響し、作物の作、不作を左右し穀物価格を変動させ、これがビジネス心理に影響して不況を招くという理論です。これは穀物価格の季節変動に通じる初の経済学論文であり研究です。発表された当時は信じられない理論で、統計的にも妥当性はないのですが、景気の「循環」やビジネス「サイクル」という現象が指摘されたという点においては非常に重要な研究だといわれています。もちろん、景気の変動は昔かあったのですが、それは具体的なものではなく、このような発想もなかったので、そこに何かしらのパターンを当てはめたようです。

 

「太陽黒点」を眺めていると、天地に何かが起こりそうな予感が漂いますから、ジェヴォンズの太陽黒点理論に信憑性が生まれるのも当然の時代だったかもしれません。

 

太陽の表面を観測すると「黒い点」のように見える部分が「太陽黒点」で、実はこの部分も光っているのですが、他の場所よりも光が弱いので黒く見えているのだそうです。

 

日本では古くから月にはうさぎ、古代中国では太陽には烏がいるといわれていて、その伝説が日本に伝えられ「八咫烏(やたがらす)」と呼ばれるようになりました。日本の神話では、神武天皇を大和の橿原まで案内したこの烏は、”導きの神”として信仰されています。ちなみに太陽の化身とされる「八咫烏」は三本足です。

このどこか不気味な「太陽黒点」は、約9・5年から12年ほどの周期で「増えたり」「減ったり」を繰り返えします。そこでジェヴォンズは、「太陽黒点面積の増減は10年から11年ほどの周期があり、穀物価格の騰貴、下落にもほぼ同様の周期があり、恐慌の発生にもまた同様の周期がある」と主張しました。

また、太陽黒点説ときわめて似通っている「金融危機10年周期説」も存在します。1980年以降「末尾に7がつく年に金融危機が起きている」というものです。1987年10月19日にブラックマンデー(暗黒の月曜日)が起こりました。ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は前週末比508ドル下落。1997年にはアジア通貨危機が起きました。まだ記憶に新しい2007年にはサブプライム危機に端を発し、翌年9月15日のリーマン・ショック(世界同時不況)が起きました。この時は「10年周期」どころか「100年に1度の危機」と騒がれたものです。

もし「金融危機10年周期説」が本当なら、2017年は4度目の金融危機が起こる計算でしたが…。これからまだ、何かしらが起るかもしれません。

 

まずは、アメリカ、ヨーロッパの保護貿易主義。グローバル化の反動として右傾化が進み、最大の争点はシリアをはじめとする難民問題。この難問で、下手をすると統一通貨ユーロが崩壊するかもしれません。さらに中国リスクは景気失速でバブル崩壊直前。相変わらずですね。新大統領のトランプ政権下も不安定です。先行きはまったく不透明といえるでしょう。こんな世界情勢を見ていれば、素人でも今後の過剰景気刺激策が物価上昇を招くことを予想することができるでしょう。このように、いつ世界中に金融危機が起こってもおかしくはありません。

 

太陽黒点数の波動と人類文明の波動のシンクロナイズはたんなる偶然であって因果関係はないのでしょうか?昨今の異常気象なども景気を左右してしまいます。

太陽黒点数が増えると太陽放射が強くなります。太陽放射全体の強度の変動幅は、11年周期で1%以下と小さいですが、紫外部の放射強度は2-3倍にもなり、地球に無視できない影響を与えるといわれています。紫外部はオゾン層に捕らえられ、最終的には地球の上層大気の電離圏に熱として吸収されますから、太陽黒点数が増えると、地球はより多くの太陽エネルギーを受け取り、低エントロピー資源を消費することにより、養分と水と大気の循環が活発になり、人間経済の生産量も増大すると考えることができます。

 

「太陽黒点周期と景気の循環の関連」を主張するジェヴォンズの太陽黒点理論がいよいよ真実味を帯びて来ました。しかし、真実はどこにあるのでしょう…?

それは自分にしか決められないことですね。

 

 

鶴田勝巳税理事務所 所長・鶴田勝巳の通信より