2017.11.15
平成29年皇紀2677年西暦2017年第10の新月の日に
平成29年皇紀2677年西暦2017年第10の新月の日に
人には、仕事とプライベート「ふたつの顔」があります。
私生活では穏やかで優しい父親が、仕事となると鬼のような形相をします。
お酒を飲めば明るく楽しい上司が、会社内では仏頂面。
どちらが本当の顔なのでしょう。
巨大産業のグーグルは「社員の生産性を高めたい…」ということで悩みました。
これはグーグルだけの問題ではありません。私たちの中小企業も同じ問題を抱えています。
そこで、グーグルは生産性の高い働き方を分析する「プロジェクト・アリストテレス(生産向上計画)」に取り組みました(2012年)。
グーグルが得意とするデータ分析だけでなく、組織心理学や社会学の専門家などを交えて、より良い働き方を提案することが目的です。
「チームワーク」を重視した分析を進め、「社外でも友達同士」のようなチームや「仕事以外ではアカの他人」のようなチームをモニターしましたが、なかなか目立ったパターンを見つけ出すことができません。次に、チームの中にある「規範」に着目しましたが、仕事中に雑談するようなチームでも、私語は厳禁というチームでも、生産性に関して目立ったものは見つかりませんでした。
しかし、パターンとして浮かび上がってきた要素がありました。
それは、「働き方」ではなく、「成功の法則性」。
成功するチームには「心理的安定性」があったのです。
「心理的安定性」とは、リーダーやチームメートから「バカにされないだろうか」「叱られないだろうか」という不安や恐怖を払拭できている心の状態です。
「プロジェクト・アリストテレス」の最終到達点は、「仕事用の自分」を演じることなく、仕事においても「本来の自分」を保つこと・・・まさに「Let it go」。
ありのままの自分で仕事をすれば生産性が高まると、グーグルの頭脳は知りました。
仕事用の顔を失くし、自分らしく働くことが、生産性を高める最良の方法だったわけです。
他人の行動を愚かだと思うことがあるかもしれない。
しかし、すべての人がそれぞれのスタイルで、
愚かにふるまう権利があることも、私たちは知らなければならない。
思想家ルイス・プレスナルの言葉より
誰かが正しいと言おうとも、自分の良心に反するのならば、それは正しくはありません。自分だけが正しいと思っていても、他人から見れば誤りの場合があります。何が正しくて、何が誤りかという基準は各人の中にあり、それこそが「良心(心の声)」を正しく聴く能力なのです。
正しいと思える心に曇りはなく、不安や心配、恐れを感じるものには誤りがあります。嘘を付けば他人にはわからなくとも自分にはわかります。
「良心」は〈善我なる心〉。
それは、誰もが持っている「自然なる心」。
つまり、善悪を感じる自然な心の働きが「良心」なのです。そして、その「良心」に従う権利も、従わない権利も、すべての人に与えられている権利なのです。
潜在する未知なる能力を引き出していくのは、Let it go・・・なのですね。
鶴田勝巳税理事務所 所長・鶴田勝巳の通信より